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ステージ催眠では、催眠に掛かり易い人を選んで催眠を掛けています。そして掛かり易い人だからこそ、命令的な言い方や権威的・威圧的だったりする掛け方だけでも、催眠が掛かるワケです。あくまでショーなので「演出」が必要なのです。
娯楽のために催眠を利用することや、
ショー催眠(=ステージ催眠、催眠SHOW)について思うこと・・・
催眠術で人々に楽しみを提供することには、倫理的・環境的等の条件付きなら反対と言いにくい部分はあります。けれど「楽しければ良い」との考え方を優先して、催眠についての誤解を招くことなどは賛成できません。
催眠を良く知らずに、またはちゃんと説明せず無責任に「楽しみを与える」のは良くありません。または、知ってるけれども、人々に真実を隠してまで、又は騙してまで「楽しみを与える」のは良くないことです。誰でも騙されるのはイヤだし、ホントの事を知りたいはずです。
さて、あえて、少し“マジメ”な観点から考えてみますと(ショー催眠が無くならないとしたら)・・・
催眠を練習していたりする人自身も時に催眠を誤解し、それに気づいていない場合が多々あります。催眠の掛かり具合・様は、仮に掛けられる人が思い込んでいるとおりにはならなくても、その思い込みの方に向かいやすい傾向もあります。その性質を利用して催眠術を解説するいいかげんな人もいます。その解説や説明は、催眠を行う人の「きちんとした裏付けの無い思い込み」だったり、催眠を行う人に都合のよい「主張する事」だったりもします。その解説や説明の時点が既に”催眠”(?・・・;説明が真実だとほぼ思い込まされてるという意味で、“催眠”)になっている場合がしばしばあります。ここら辺には本来、個人の「思い込み」や「経験による解釈」などではなく、学問的な実証研究などに基づき検証された事柄(信頼に足る科学的裏付け、エビデンス等)、が必要になってきます。
そんなワケで、現在多く見受けられる誤解を生むようなショー催眠には憂慮を感じることがあります。やはり催眠を行う場合は、安全でフェアなやり方でするべきですし、そういう工夫は色々できます。そして、ショー催眠が無くならないとしたら・・・(もちろんショーではなくても)、その方が見る側にとっても良いものとなると信じます。
皆さんも本当の事、正しいことを知りたいと思うでしょう。それにその方がみんなのメリットになると思います。
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